5月に開催予定の演奏会をご案内いたします(当会は協賛)
日時:2024年5月17日(金)19:00(18:30開場)
場所:東京大学教養学部コミュニケーション・プラザ北館音楽実習室
入場無料(先着88名)|要申し込み
司会:中井悠
1930年代後半にジョン・ケージが発明した(とされる)プリペアード・ピアノは、通常のピアノの弦にボルトなど様々な物体を挟むことで、各鍵盤に対応する音の響きを変えた楽器です。一台の鍵盤楽器を打楽器アンサンブルに作り替える妙案として始まった試みは、ピアノという西洋音楽の中心に位置する楽器を相手どった20世紀後半の様々な解体実験の先駆けとなり、サンプリングなどにおけるキーボードというインターフェースの捉え直しにも大きな影を投げかけました。東京大学ピアノ委員会では、特殊奏法の第一人者であるピアニストの井上郷子さんをお呼びし、プリペアード・ピアノとピアノの両方を含むプログラムを通じて、プリパレーションという手法を考え直すコンサートを開催します。
ケージの大作《プリペアード・ピアノのためのソナタとインタリュード》の全曲演奏という貴重な機会の傍らに、プリペアード・ピアノの登場以降に書かれた現代ピアノ曲を添えることで、それらの「アンプリペアード性」を浮かび上がらせます。
ピアノの鍵盤と同数の観客を先着順に受け付けます。 また希望者(先着10名)はプリパレーションの過程を見学できます。
●お申し込みはこちらから
https://forms.gle/b3eLUSu3gDW3sAht9
曲目: 近藤譲(1947-):《間奏曲》(2017)
ジョン・ケージ(1912-1992):《ソナタとインターリュード》(1946-1948)
リンダ・カトリン・スミス(1957-):《ここからの眺め》(1992)
井上郷子
「ムジカ・プラクティカ・アンサンブル」のメンバーを経て1991年よりソロ活動。“Satoko Plays Japan”をはじめとする多くのリサイタルを行ない、近藤譲ピアノ作品・全曲演奏やモートン・フェルドマン作品の演奏等で高い評価を受ける。海外の現代音楽祭から度々招待され、ヨーロッパ、南北アメリカ、中東各地でソロリサイタル、マスタークラスの講師も務める。ソロCDアルバムとしてHatHut Records(スイス)等より12タイトルが出版。「未来に受け継ぐピアノ音楽の実験」ワークショップで講師を務める。第10回佐治敬三賞受賞。2023年3月まで国立音楽大学教授を務めた。
[主催]東京大学大学院総合文化研究科・教養学部ピアノ委員会
[共催]東大駒場友の会
[協力]先進融合(アヴァンギャルドアート)部会
定員がございます。お申し込みの上、ご参加ください。